2013年7月26日金曜日

夏を彩る、美しい「芙蓉」のハナシ

今、レオの散歩でときどき通るはす向かいのマンションの角に、
芙蓉の花がたくさんひらいています。

満開のその大きな花の直径は、280mlのペットボトルの長さを超えるほど!
夏の歩道の大きなアクセントになっています。



芙蓉、むくげ、ハイビスカス似ているのですが、
芙蓉は学名Hibiscus mutabilis ですし、むくげはHibiscus syriacus 
みんな仲間です。

同じ夏の花とはいっても、夏の陽射しにも迷いなく向かい立つヒマワリにくらべると、
大きな花びらがヒラヒラして、たおやか、という感じです。
中国ではとくに親しまれて陶磁器とか絵に描かれているのをよく見かけますが、
美しい女性のたとえとしてよく使われているようです。
花言葉を調べる (←クリックください) と、「繊細な美 しとやか」。

この花が「芙蓉」と呼ばれるようになったという謂れが中国の民話にありました。
だいたいこんなお話です。

昔、成都(中国南部の四川省です)にあった蓉家村に
美しく気立てのよい芙蓉 (←中国の読み方・クリックください) という少女がいた。
村の静かな川で米をといでいると、金魚がやってきて、
「とてもおなかがすいているので何かください」と乞う。 
そこで芙蓉は金魚に米粒を撒いてやった。
美しく成長した芙蓉が自分の結婚式の前日、
米をとぎに川へ行くといつかの金魚が現れ、
「明日の夜妖竜がここを通りその折に村は崩壊させられてしまうから、
あなただけは山に登り、そこで助けてもらいなさい。」と告げる。
ただし他の者には黙っていることを条件にされるのだが、芙蓉は黙っていられず、
かわりに村のみんなを非難させる。
芙蓉と婚約者は妖竜と戦い、村人たちは無事にその夜を乗り越えられる。
村は落ち着きを取戻し、人々は彼らを弔う・・・。
しばらくして岸辺の芙蓉の墓に1本の木が生え、美しい花がたくさん咲いた。
この花は薄紅色の花びらに真っ白な筋が入っていて、
人々は、白は芙蓉の純潔、紅は芙蓉の熱情を示していると思い、
この花を芙蓉、と呼ぶことにした。



      ※そういえば昔もなにかで学名調べて納得したことが・・・
            あ、コレコレ(←クリックください)、トマトジュースについてでした。
        内容は全く違うのですが、よろしかったらこちらもどうぞ。

 

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